第16回 SDGs、ESDについて(Ⅱ)
1972年6月国際連合の主催により、「SD(サスティナブル デベロップメント):持続可能な開発」をテーマ
としてスウェーデンストックホルムで開催された「国連人間環境会議」以来、国際的会議が約10年ごとに開催さ
れました。
その成果として、持続可能な開発に向けて地球規模でのパートナーシップの構築に向けた「環境と開発に関するリ
オデジャネイロ宣言」と、実施のための行動計画である「アジェンダ21」が合意され、「気候変動枠組条約」や
「生物多様性条約」が提起されるなど、世界各国に大きな影響を与えました。
この場を借りて自分のことを申し上げるのは大変恐縮ですが、私が創業した会社の社名は、この会議の名称から改
名したもので、㈱環境と開発と言います。今は愚息が2代目の代表を務めており、社名通り環境と開発に関するコ
ンサルタント業をしています。
また、持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年9月の国連サミットで、2030年までに持続可能なよりよ
い世界を目指すために国際目標として採択され、17の項目が示されています。
これに関連するものとして取り組まれているものにESD(持続可能な開発のための教育)がありますが、日本で
はあまり認知されていないように感じます。
持続可能な社会づくりの担い手を育む教育がESDであり、社会のあらゆる課題を自らの問題として捉え、身近な
ところから取り組むことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出します。そして、そ
れによって持続可能な社会を目指そうとするものです。
SDGsに示された17項目への取り組みは、今や75憶人を超える世界の人々が、一つしかない地球で生きていくため
に必要なことを示していますので、政治や事業活動において、このことを意識することが求められます。
私たちの毎日の生活や子供たちへの接し方においても、SDGsに照らしたとき、不足しているとは無いか、偏りは
ないかなどを考えるうえでの指標にもなります。政策や事業計画において同様に指標として活用することも出来ま
す。
実際に活用してこそ学んだ意味がありますので、SDGsの学びの中で、「どこで活用するのか。どのように活用す
るのか」について、自問くださいますようお願いします。
ほんの少しずつではありますが、そうすることがSDGsに近づいていくことと信じています。
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今までの 理事長便り一覧
・理事長便り(第3回) 温暖化・プラスチック・感染症問題の共通点
・理事長便り(第5回;緊急)豪雨被害お見舞いと地球温暖化適応策
・理事長便り(第6回) CO2排出実質ゼロ(脱炭素)社会実現に向けてエネルギーイノベーションへの期待
・理事長便り(第7回) CO2排出実質ゼロ(脱炭素)社会実現に向けて
・理事長便り(第8回) 市町村の地球温暖化対策事情(地球温暖化対策実行計画事務事業編)
・理事長便り(第9回) 市町村の地球温暖化対策事情(地球温暖化対策実行計画区域施策編)
・理事長便り(第11回) 昔の生活・社会とこれから(脱炭素生活)
・理事長便り(第13回) 地球温暖化による気候危機と災害への備え
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