2021/08/03(火)

理事長便り(第22回)

           SDGs12番目「つくる責任、つかう責任」に見る企業の本気度

 

SDGsの12番目に「つくる責任、つかう責任」があります。企業活動におけるSDGsの実践例としてNHKテレビ番

組で紹介された花王、ライオンが提携したプラ容器を回収利用する取り組みやキリンが進める永久再利用できるペ

ットボトル製造技術開発の状況を見て、プラスチック製品も山元還元がはじまりつつあると感じ、本気で「つくる

責任、つかう責任」に挑む企業の姿を見た気がしました。

つまり、使う上で私たちに求められる責任を川下の責任と表現すると、つくる上で製造者に求められる責任が山元

の責任になります。プラスチック製品が私たち使用者責任で適切な回収ルートに乗り、メーカー(山元)に還元す

ることになるのです。

これにより廃プラスチックは、メーカーの自主的制度によって回収、リサイクルされます。すでに、自動車、家

電、容器包装などでも同じような制度が法的に整備され運用されていますが、メーカーが自主的に取組むところに

大きな意義を感じました。これは、企業が社会的責任を全うしようとする姿勢であり、業界大手の事業者が、他の

事業者に先立ち提携して取組んだことだからです。これからの社会における営利企業のあるべき姿を見た気がしま

した。プラスチックによる地球環境問題にメーカー自身が取組む姿です。

このような企業は、環境・社会・企業統治に配慮していると評価され、ESG投資の対象になり得ます。資金調達に

際してもこのようなことが評価される時代になってきているのです。

そして、私たち川下にいて消費する市民が、製品を選択することが企業を評価することにもなります。このような

価値意識をもって購入し消費することを「エシカル消費(倫理的消費)」と呼び、私たちは「エシカル消費者」にな

ることが求められているのです。

 

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 今までの 理事長便り一覧

 ・理事長より(第1回)

 ・2020年度当初所感(第2回)

 ・理事長便り(第3回)   温暖化・プラスチック・感染症問題の共通点

 ・理事長便り(第4回)   プラスチック問題を考える

 ・理事長便り(第5回;緊急)豪雨被害お見舞いと地球温暖化適応策

 ・理事長便り(第6回)   CO2排出実質ゼロ(脱炭素)社会実現に向けてエネルギーイノベーションへの期待

 ・理事長便り(第7回)   CO2排出実質ゼロ(脱炭素)社会実現に向けて

 ・理事長便り(第8回)   市町村の地球温暖化対策事情(地球温暖化対策実行計画事務事業編)

 ・理事長便り(第9回)   市町村の地球温暖化対策事情(地球温暖化対策実行計画区域施策編) 

 ・理事長便り(第10回)   日本の地球温暖化対策について

 ・理事長便り(第11回)   昔の生活・社会とこれから(脱炭素生活)

 ・理事長便り(第12回)   脱炭素社会構築に向けて

 ・理事長便り(第13回)   地球温暖化による気候危機と災害への備え

 ・理事長便り(第14回)   令和2年度環境白書「気候変動時代における私たちの役割」のご紹介

 ・理事長便り(第15回)   SDGs、ESDについて(Ⅰ)

 ・理事長便り(第16回)   SDGs、ESDについて(Ⅱ)

 ・理事長便り(第17回)   人新世と言われる時代 SDGsに覚える自分自身の空虚感を埋める作業

 ・理事長便り(第18回)   「風が吹くと桶屋が儲かる」について

 ・理事長便り(第19回)   「気候正義(climate justice)」という言葉について

 ・理事長便り(第20回)   企業の脱炭素経営の促進と動向及び新たな「環境主義者」について

 ・理事長便り(第21回)   ミシュランガイド東京2021「グリーンスター」部門よりSDGsの理解

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